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「オスグッド・シュラッター病」について

 主として成長期に起こる骨端症で牽引型のひとつが「オスグッド・シュラッター病」(以下、オスグッド)であります。

膝のお皿の下部にある脛骨粗面部の骨端症であり、運動時痛と圧痛を認め、骨性の隆起を触れることができます。

​スポーツを活発に行う発育期の児童に多く発生し、急激な成長により膝蓋伸展機構が緊張状態にあるところに、スポーツ活動による膝蓋腱の牽引力が繰り返し加わって発生すると言われています

​疾患の性質上、発育の停止とともに軽快します。

右の図7のⅡ型がオスグッドになり、Ⅰ型は剥離骨折でⅢ型は関節内骨折になります。

図8は膝を側面からレントゲン撮影したものですが、軟骨はレントゲンに写りません。そのため幼少期から15歳までは軟骨が多いことから、左から3つ目までの図には軟骨の部分が抜けて写っていることがお分かりかと思います。

軟骨は非常に弱い組織のため、繰り返し太もも前面の筋肉からの牽引力が加わることで図7のⅡ型のように骨がめくりあがってしまいます。

​これがオスグッドの病態です。

オスグッド説明.jpg
サッカーをする少年

オスグッドの主な原因

 オスグッドは太もも前面の筋肉を過度に使ってしまうことにより膝蓋腱の脛骨付着部が慢性の機械的刺激を受けて発症します。

そのため、脛骨粗面部(お皿の下部)の運動時痛と膨隆が認められます。

スポーツによる使いすぎから発症することが多く、剣道や陸上、サッカー、バスケットボール、テニスなどのクラブ活動をしている児童に頻発します。

​安静時の痛みはほとんどありません。

とちの木整骨院でのオスグッドの施術について

 とちの木整骨院では、骨折などの重症例を鑑別してから、オスグッドに特化した施術で痛みの早期除去と早期回復、早期復帰を目指しております。

オスグッドに対する標準的対処法として運動の禁止や筋肉のストレッチング、装具装着などがありますが、疾患の性質上、運動の禁止をしたとしても症状の再発リスクは解消されません。

太もも前面の過緊張を解消するには、活動の禁止だけでなく、太もも前面と後面の筋肉の拮抗バランスをとること、過度に筋肉に力をこめてしまうような使い方の改善が必要になってきます。

​早期回復のポイントとして、過緊張の解消が必要になります。

運動は、いくつかの筋肉が一群となって作用した結果、生じたものです。

​筋肉の大部分は、関節において屈筋-伸筋、外転筋-内転筋など、対立(拮抗)する筋が対になって配列されています。

動作における主動筋が収縮すると一方の拮抗筋は伸張します。

もし、主動筋と拮抗筋が同じ力で同時に収縮すると運動は生じません。

スポーツなどの繰り返し運動によって、一方の筋肉だけが過緊張を起こせば拮抗バランスは崩れ、体部位の不適切な位置どりで重心が乱れ、過緊張は連鎖的に全身に及びます。

そのため、施術においては過緊張の解消が痛みの早期除去と早期回復につながります。

また、オスグッドの症状を再発させないために、身体の使い方の改善は必須ですので、使い方の修正法を指導させていただきます。

フィジオセラピー
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